緋色の国

　緋炎国の西に位置する州、宋（そう）州。ここは、王宮六家（おうきゅうりくリネ2 RMT rmtけ）と呼ばれる緋炎国の貴族の中でも別格
の地位を誇る六つのshopping大貴族のひと販売/買取つ、宋家が治める州だ。

　一般的にこの国では国王によって全ての州――ひいては国の統治が行われているが、例外として宋家をはじめとす

る王宮六家がそれぞれ治めている六つの州は、それぞれの一族がその州内における政（まつりごと）の全てを独自に

行っている。

　宋家は国随一の武術と商いの一族として名高く、州のほぼ中央にある州都西郭（さいかく）はその別名を「西の都」と

も呼ばれており、国内外から多くの武人や商人達が訪れ、街の中は常に人が行き交い活気に溢れている。西の、とい

う別名は王の住まう城があり、その名の通り王都として、国の中心として、国内で最も栄華を極めし地とされる王都天

陽（てんよう）と並ぶほどに繁栄し、活気に満ちた地であるという証でもある。

　そんな西郭の街を眼下に一望できる丘が楕円形に広がる街の外れにあり、この丘の上に緋炎国王宮六家のひと

つ、宋家の本邸があった。